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僕の一日 70

『そのせいで携帯を……』

意識が違うところへ向いていたらしい。
自分で何を話しているのかを理解するのに、わずかな時間を要した。

隣にいる人に悟られないよう周囲を見渡す。
VIPルームに客と二人きり。
あぁ、そうか京子さんが店に来て、歩さんたちの席を離れたんだ。
腕時計を見て、時刻を確認する。
あと20分で歩さんたちが帰る時間だ。

「それで?」

『……体調が良くなくて外に出られずで……
 携帯ショップにも行けず……』

「もう大丈夫なの?」

『はい、長い間すみませんでした』

「よかったぁー!」

ぎゅっと俺の左腕に抱き着き頬をすり寄せてきた。

「ねぇー、お店終わったら好きなとこに連れて行ってくれるんだよね?」

甘ったるい声。

『なにか食べにいきませんか?と言ったんですよ。
 どこにでも付き合うとはいってません』

「ええぇー、ウソぉ~。
 今日こそラブホに行けると思ったのにー」

『そういうことはしないって、何度も言いましたよね?』

「ちょっとくらいいいじゃん!」

『ちょっとって……』


どうしてそんなに俺なんかと寝たいんだろう。
別に俺じゃなくても……。

『ホテルはダメですけど、好きなものご馳走しますよ。
 開いてる店は限られますが何がいいか考えていてください。
 ちょっと席外しますね』

「どこいくのー?」

『ほかにも指名入ってるんです。すみません』

「えぇ~私VIPなのに~。だめ~!」

『ちょっとだけ。ごめん』

優しく髪を撫でると「すぐに戻ってきてよ!」と言って、
手を放してくれた。

急ぎ足で歩さんたちがいるテーブルへ向かう。
すでに帰っているならそれはそれでいいのだが……。

俺の姿を見つけた美貴さんが歩さんに何かを話していた。
うつむいていた歩さんがパッと顔を上げ、嬉しそうに笑った。

『すみません!二人きりにしてしまって』

「いえ、私たちが誰も来てほしくないって言ったんですから大丈夫ですよ」

美貴さんが「気にしないでください」と笑顔で言ってくれた。

『歩さん、大丈夫?』

隣に座り声をかける。

「はい、あの……大丈夫です」

『さっき彼氏がいたっていう話だけど……』

「あ、それは……」

言いかけて言葉に詰まった歩さんに代わって美貴さんが話し出した。

「この子、見ての通りカワイイのでモテるんです。
 なので今まで告白されて付き合ったことも何度かあって、
 男が駄目っていうのはつい最近のことで……」

『その先日別れた彼氏は?』

「大学のサークル仲間です。
 2つ上の先輩なんですけど、先輩から告白されて付き合って。
 でもその人、本当に優しくて、乱暴するような人じゃないんです」

『歩さん、それは本当?』

優しく声をかけるも、返事はない。
美貴さんと目を合わせると、何とも言えない重い空気が流れた。
優しい人というが、そうだったら突然ダメになるはずもないわけで。

『歩さん。時間が過ぎて落ち着いてからでもいいから、
 美貴さんに話すといいと思う。
 そうすれば少しずつ変わるとこもあるだろうし』

「はい……」

「あ、そうだ」

うつむく歩さんを心配そうにみていた美貴さんが突然顔を上げ、言った。

「携帯番号って教えてもらえますか?」

『番号?』

「ほら、私に言えなことでも直哉さんになら言えるとかあるんじゃない?」


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| 「僕の一日」  | 02:08 │Comments4 | Trackbacks0編集

コメント

自分では書いてますけど、気に入った相手なら簡単にベッドインできるひとって信じられない。
以前に、性欲や恋愛感情がないからこそ、誰とでも寝られるってひとのことをどこかで読んで、そのほうが納得できたんですけどね。

男だとしたいのが当然というのも、どうしても理解できない。頭でわかったような気になって書いてますけど、本音はそんなところです。
女には絶対理解できないのか。
同じ女でも、理解できない感覚のひともいるし。
理解はできなくても排斥しないんだったらいいかな、とか。

こういうことを考え始めると悩みます。
ということを、今回のパートを読ませてもらって考えました。

ここからはネコバナです。

先日、大阪府で訓練警報ってのが出たのです。
大津波発生という設定で、広報車が外を走り回り、スマホにも緊急お知らせが届きました。

スマホが立てる音を聴いて、うちの猫が警戒していました。
この音って猫にも響くんだ、と思うとちょっとびっくり。
そういう特殊な音を使ってるんでしょうか。

2014.09.07(Sun) 17:18 | URL | あかね|編集

自分では書いてますけど、気に入った相手となら簡単にベッドに入れるひとって信じられない。
以前に、性欲や恋愛感情がないからこそ、誰とでも寝られるってひとのことをどこかで読んで、そのほうが納得できたんですけどね。

男だとしたいのが当然というのも、どうしても理解できない。頭でわかったような気になって書いてますけど、本音はそんなところです。
女には絶対理解できないのか。
同じ女でも、理解できない感覚のひともいるし。
理解はできなくても排斥しないんだったらいいかな、とか。

こういうことを考え始めると悩みます。
ということを、今回のパートを読ませてもらって考えました。

ここからはネコバナです。

先日、大阪府で訓練警報ってのが出たのです。
大津波発生という設定で、広報車が外を走り回り、スマホにも緊急お知らせが届きました。

スマホが立てる音を聴いて、うちの猫が警戒していました。
この音って猫にも響くんだ、と思うとちょっとびっくり。
そういう特殊な音を使ってるんでしょうか。

2014.09.07(Sun) 17:19 | URL | あかね|編集

先日、大阪府で訓練警報ってのが出たのです。
大津波発生という設定で、広報車が外を走り回り、スマホにも緊急お知らせが届きました。

スマホが立てる音を聴いて、うちの猫が警戒していました。
この音って猫にも響くんだ、と思うとちょっとびっくり。
そういう特殊な音を使ってるんでしょうか。

九月のはじめにこういう文章プラス今回の感想を書いてコメントしたんですが、迷惑コメントに入ってませんでした?

セ……と、はっきり書くとはねられるようで、何度か書き直しても送信できなかったのかもしれません。
写真ブログのほうにもコメントしたんですけど、見てもらえました?

2014.09.18(Thu) 22:47 | URL | あかね|編集

あかねさま
すみません!!!
迷惑コメントに入っていて全然気づきませんでした!!
写真の方は迷惑コメント側に入っていなかったのですが、
承認が必要で、されていないとコメントがブログに表示されないようになっていました。
なので全然ログインしていなくて……すみません。
……以前にもこんなやり取りをした気が……。

携帯やテレビの緊急地震速報の音を聞いて、
逃げたりパニックになる猫の映像を見たことがあります。
震災以後、小さな地震でも敏感になったとか、
緊急地震速報の音を聞いて、実際揺れているわけじゃないのにバタバタし出したりと、
動物たちにもストレスとなる音なのかもしれないです。
一度経験している動物は、地震を思い出して物陰に隠れてしまう子もいるそうです。


セ……は私も同じように考えるタイプです。
最近の子は10代(中学高校でのうちにするのが当たり前で、
結婚するまで~なんていうのはあり得ない!という考えが多いようです。
個人の自由といえばそれまでですが、
簡単にホイホイしちゃうのも考えものだと私は思っているんですけど。。。
男の場合はもう細胞に組み込まれてしまってるからじゃないでしょうか?
あとは理性との戦い??

有利の場合は、なんというか、アレですね。
通常の男性よりそういった欲求が少ない方なんですね。
というか、私がガツガツした人が苦手なので、
どうしても淡白な人ばかりが出てきてしまうという感じでしょうか。

2014.09.19(Fri) 00:50 | URL | ハル|編集

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