白い君と僕の青 138

クリスが城に来てから1週間が過ぎた日の午前10時過ぎ。
城の前には馬車が停まっていた。
手入れの行き届いたきれいなキャリッジ。
周囲には兵たちの姿があった。
フィレス家の警護兵たち、10人程度が二人の帰りを待っていた。


二人は玉座のある部屋でその主を待っていた。


「俺はなんとしてもハルの代わりをするよ」


玉座の前にある大きなテーブルに並んで座る親子。


「・・・・とにかく国王の意見を聞かないことには、どうしようもない」


隣に座る父親の言葉がクリスの心を不安にさせた。

部屋に通されて10分が過ぎただろう頃に、
扉を叩く音がした。

椅子に座っていた二人は立ち上がり、扉の方を見た。

そこには現在のこの国の国王、すなわちハルの父親と、
次期国王ハルの姿、そしてテトルの姿があった。


「急遽、テトルにも参加してもらうことにしました」


そう言いながら国王は、クリス親子と向かい合う形で、
テーブルの椅子に座った。
そのとなりにハル、テトルの順に腰を下ろした。


「さぁ、座ってください」


国王がそう言うと、失礼致しますと、立っていた二人が座った。


「まず、わざわざ城にお越し頂いた事に感謝します」


そう言って、国王は頭を下げた。
続けてハルとテトルも同様に頭を下げた。


「話は先日、テトルと二人で聞きました。
 以前より肺の異常についてはテトルから聞いていました。
 しかし喉の異常、そしてこの二つが同時に起こる病気だとは、
 本人から聞くまでは知りませんでした」


国王は淡々と話した。



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