白い君と僕の青 137


ハルが部屋から出て行ってから2時間を過ぎた頃には、
机の上の書類はほとんどなくなっていた。
クリスには不明なものだけが残してあった。


「はぁぁ・・・こんなの毎日やってて、よくノイローゼにならないな」


机の上にうなだれ、ため息をついて静かに目を瞑った。


ハルが戻って来ない。
きっと二人に話をしているのだろう。
どんな風に話しているのだろう。
どんな風に自分の身体を説明しているのだろう。

二人はどう思うだろう。
次期国王が、不治の病とも言える状態だということ。
俺ならどう説明するだろうか。

それよりも、唐突に宣告を受け、理解出来るだろうか?
仮にも武術や歌うことが好きならばなおのこと。
好きなものが出来なくなることに、恐怖は感じないのだろうか。

死ぬことはない。
しかし死ぬことと等しくもある苦しみを味わうかもしれない。

それは現実の痛みではなく。


まだ帰らないハルの机の上で頭を落としながら、クリスは考えた。



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| 「白い君と僕の青」 | 01:47 │Comments0 | Trackbacks0編集

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