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僕の一日  40

『なんで・・・』


なんで分かったのだろう。
倒れた俺を部屋まで送ったから?
彼女が俺の住所を知っていたから?

確かにその野菜スープは彼女が作ったものだ。
お昼に台所に立って気づいたのは、彼女が全部材料を買ってきて、
残った分は、冷蔵庫にしまっていたこと。

「その状態で料理するとは思えないし」

この人は、どこまで知っているのか。
俺のこと、彼女のこと。
口にしないだけで、本当は全部知っているんじゃないだろうか。

「いまはゆっくり身体を休めて、ご飯をしっかり食べることが必要だよ」

急須を手に言った。

俺の分のお茶だけを入れなおし、帰り支度を始める。
もしかして彼女に頼まれて、家に来た?
無理をしている彼女のために。

『石川さんは…』

「んー?帰ったよ。今日は俺が行くから大人しく自分の家に帰りなさいってね。
 黙ってると自分のこと放って、人のことするクセがあるから、
 誰かがブレーキかけないと駄目なんだよ。彼女」


どうしてそんなことを・・・。


「そんな顔しなくていいよ。無茶する性格はみんな知ってることだし。
 彼女は誰かのために無茶することを負担と考えない人だから」


なんで、この人の口から聞いているんだろう。
彼女の知らないことを。
俺の中で彼女と結びつきが一番近い人から。

あぁ、なぜだろう。
泣きそうになってしまう。


「・・・大丈夫。今はとにかくその身体を休めて。
 仕事も落ち着くまで休んだほうがいい。
 もし病院にいくなら俺が車出すから、そのときは連絡もらえるかな?」

『はい。――ありがとうございます』


玄関のドアが閉まるまで、うつむいた顔をあげることが出来なかった。



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| 「僕の一日」  | 00:19 │Comments2 | Trackbacks0編集

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