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今後も、詩やつぶやきに関しては、
「ハルと音と色」へと書き込みますので、
よろしくお願い致します。


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「手紙 5」
2008-06-24(Tue) 22:01
  「結婚することになった」

その言葉を聞いて、“おめでとう”という言葉が、
素直には出てこなかったものの、
“よかったじゃない”と思った。

兄が結婚する。

顔も見たくなくて、大嫌いな兄が結婚する。

でも、
それに対して、悪い感情は湧かなかった。


ちょうど2日前、付き合っていた人に言われた。

「せっかく女に生まれたなら、
 子供は一度でいいから産んだ方がいい」

そんなの言われるまでもなく、分かっている。



でも、どうしろと言う。

子供どころか、自分で自分すらも扱いかねて、
しかも、今は絶対に子供を産むことなど出来ない。

献血したくても出来ない。

骨髄バンク登録したくても出来ない。


そんな状態なんだ。



そんなことが頭を過ぎったとき、

  「ごめんね」

の言葉が、溢れ出した。



ごめんね、当たり前に出来なくて。

当たり前に産まれたのに。

迷惑ばかりかけてごめんね。

心配ばかりかけてごめんね。

いつもいつも本当にごめんね。


私は、兄のようには、
まだ、なれそうにないよ。


こんなにも私の幸せを望んでくれてるのに。


ごめんね。


本当に、ごめんなさい。


こんな風になってしまって、ごめんなさい。


ごめんね。


今の私は、自分の事だけで、
精一杯なんだ。


ごめん。


心配し続けてくれてる2人に、


ごめんね。


ごめんなさい。





彼女から届いた手紙には、

 「ごめん」

の文字が、沢山ならんでした。


そうやって、自分を責め、
時には他人を羨み、
それでも、自分は自分なんだと理解し、
苦しむ姿が浮かんだ。


僕は思った。


こんなときに、君の手を握ってあげられなくて、

ごめんね。




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「手紙4」
2008-03-28(Fri) 09:25
大事にとっておいたものをシュレッターにかける

大事にとっておいたとはいえ

とくにとって置く必要のないもの


棚にたまっていたものを整理する

いつか手にすると思って棚に置いておいたものたち

けれど 

もう使われることも

その名を呼ぶこともない


整理しないと



想い出も記憶も全部

整理しないと

先へ向けない



足が

6年間の思い出が

みんなの優しさが

記憶に触れる手が

笑っているみんなが

遠くからみんなを眺める事しか出来ない現実が

それすらも自分でした事が

すべてが



重い



簡単な想いじゃなかったんだ


みんなにも


この自分の居場所にも


すぐに気持ちを切り替える事が




出来ないんだ






前の手紙から1ヶ月が過ぎた頃

彼女から新しい手紙が届いた



あぁ



君は そこから

一歩踏み出したんだね



そして その場でもがいている



それはね 

君がそれだけ苦しく感じてしまうのはね


君が

それだけ

大事に想っていたからなんだよ


自信を持っていい

君の6年間は 大事な大事な時間だったはずだから



                                  


「手紙3」
2008-01-09(Wed) 05:37
あたりまえに生活をし
望むように動く身体を
当然のごとく思っていた


人の痛みなど知るはずもないけど
自分があまりに無知だったこと
知らなかった 分からなかった
そんな言葉で片付けられるものでないこと


確かに 見た感じで想像も出来た
少しは 漠然とだけれど分かったつもりだった

でも

それは違った


ただの つもり だった

知ったつもりだった


一人 ご飯を食べられない事を

想像したこともなかった

怪我をしたとき程度で

それは別に何も感じなかった


でも

ただ ご飯を食べることも

箸を持つことも ちゃんと口をあけることも叶わない


誰が想像するだろうか



日々をあたりまえに暮らして
一人で暮らして

なぜ そんな事になるんだろう


たかが6段しかない階段が
ひたすら 辛く 苦しい



泣きたくなった



そして気づく


中学の時 特別学級があった
一クラスだけ 別にされていた
そこには2〜3人いたと思う

特別学級に通っていた女の子が
学校の階段の真ん中で 
ただ座っていた

とても細い 女の子だった

何故 座ってるか そのときは分からなかった

でも 男の先生が走ってきて 彼女を抱え
そのまま保健室へ向かったのを覚えている



そのとき彼女は10段以上ある学校の階段を
上りきれなかったのだ

もう 降りる体力も
踊り場まで上ることも出来ず
階段の真ん中で座ることしか出来なかったのだ


今更 気付いた


いつも いつも気付くのが遅い

後悔ばかりが付きまとう


なんで 早く気付かなかったのだろう

あの瞬間 あの瞬間

何か違ってれば



そんな事ばかりが頭をめぐる



ねぇ

もしも 私が あなたの携帯番号を知っていて

一度でも電話する機会があったら

何か変わってたかな


あなたは今も 二人のそばに居たのかな


あなたの話を聞いていたとき

何か 私が気付いてたら

あなたは 今でも 会うことができたのかな



今の私の時間を

もしもあげることが出来るなら何でもしよう

二人のそばに戻ってきてくれるなら

また会うことが出来るなら

何だってする


一瞬でも叶わないだろうか

現実だとかそんなもの 要らないんだ


ただ また二人の所へ戻ってくれるなら



もし 二人のそばが無理なら

遠くても構わない



離れててもいいから


戻ってきて欲しい



生きて 戻ってきて欲しい



こんな時だけ

神様 


って思うのは


ずるいだろうか



人の命のとは


酷く あやふやで

難しすぎるんだ





続けて届いた彼女の手紙

今 君は何処にいる?

ココにいるかい?

この手紙をどこから出してる?

僕はいつも返事を出せないでいるんだ

もしも今 苦しいなら全部

吐き出してしまって欲しい

君がどんどん 追い込まれているような

そんな姿が見えるんだ

僕は 正直 怖いんだ



僕は神様じゃない

時間は戻せない

でも

今 君が思うことを

一緒に思ってあげられるかもしれないと

思っているんだ

もしも 教えてくれるなら

今すぐに そばに行って

君の手を繋ごう

何処にも行かないように

これ以上 堕ちないように

手を繋いでいるから

だから

どうか

何処にいるのか 教えて欲しい








「手紙2」
2007-12-28(Fri) 02:21
「言ってる意味わかんないけど」



だから言ってるじゃない

自分でも判断が出来ないって

言っちゃうとクルとこまでキテルって


もう

早くラクになりたいとしか思ってない

言いたいことも

まともに言葉に出来ない

この苦しみを

あなたは知るはずも無い



「で?どうしたいの?」



だからそれを決めてくれと頼んでるんじゃない

今の私に判断能力はないと言ったじゃない


「だから、なんで前もって誰かに連絡しなかった?
 時間になって言われても困るんだよ。
 人が足りないの、分かってんでしょ?」


それが出来てたなら苦労はしない


さっきも言った通り 

身体が動いたのは 

つい1時間前


でもきっとあなたは

身体が動かなかったという私の言葉を

だるい とか

具合悪くて 動くのが辛い とか

そんな風に思っているんでしょう?



違うよ

本当に動けない

起き上がることはもちろん

言葉を発することも

携帯電話をとることも

無論 食事なんて



「いつ倒れるか分からない?
 こんな人手不足分かってて何言ってんの?」


分かってる

だから来た



せっかく話を聞いてくれた人の

“とにかく休んで”

その言葉を裏切って



  頭が割れそうだ

  気持ちが悪い

  でも働かないと
  
  人が足りないのも事実

  身体を壊すのも

  仕事先が知ったことではない

  働くと言った以上

  責任を取らなければいけない

  けれど身体がついてこない

  寝て治るもんじゃない

  風邪じゃないんだ

  次の約束なんか出来ない

  そもそも なんであの時に
  
  分かってたのに

  伝えたのに

  何故

  切らなかった?

  こういう事態になることを想定できただろう?

  責任転嫁したいわけじゃないけど

  分かってくれたんじゃなかったの?

  



  私は 
  
  あなたを信用していた






「・・・はぁ」



溜め息まじりに聴こえた言葉は



まさに 今の私をさらに突き落とすには最高の言葉



  ねぇ そういうの本人に向けて言うものじゃないよ
 
  いい大人が

  子供の喧嘩じゃあるまい

  相手がどんな過去を持ってるか知らないなら尚更


  言い過ぎとか 馬鹿げてるとか思うかもしれない
  
  でもね 時に 言葉は 

  何よりも大きな力を持つよ


『・・・出ます』


この程度  いつものこと

ただ今日は

話したのは




怖かったから




それだけ





大丈夫

今までそうだった


でも

この位 動いてくれれば上等



「無理。帰って。逆に迷惑」


あなたは知らない

私の信念



「今の状態で無理。働く姿見るまでもない」


何を言う

今までそうやってきたのに

やっぱり気づいてなかったんだ


でも断言出来るよ


今 一緒に働いている人より

良い仕事をすると


こんな状態でも


どんな状態でも


それが6年間の全てと言ってもいい





誓った


約束した



あなたが言った言葉を跳ね除ける強さが

今の自分の中になくても

誰か一人 手を繋いでくれれば大丈夫



まだいける


生きていけるよ






携帯電話を嫌う彼女からの手紙には

バイト先の出来事が記されていた


“そばに 居て 手を繋いで お願い”


きっとそう書きたかったんだろう


ときに支離滅裂な言葉が並ぶ手紙は


痛くて 苦しくて 

優しくて 醜くて

身勝手で 切なくて


僕は手紙を読むたび

胸をえぐられるんだ

「手紙」
2007-11-21(Wed) 05:10
気付けば 汚い床の上に寝転がって

まるで昼寝をしているよう

その上をまたいで作業するスタッフたち




「それで構わないんだよ」



そう思いながら切なくなる自分に気付いた

本当は声を掛けて欲しいのに
気にして欲しいのに
助けて欲しいのに


そんな感情はいつしか身体中に表れる


そして繰り返す

いつものコトを



別にね 慰めて欲しいわけじゃないんだ

分かってもらえるなんて思っても無い

でも

立ちたいのに立てない

歩きたいのに歩けない

手を開きたいのに開けない

話したいのに話せない

携帯が鳴っているのに 携帯を開くこともできない

動きたいのに

早く 仕事に行かなきゃいけないのに

身体が動いてくれない

言うことをきいてくれない

ただ 出るのは悔し涙だけ

どうして

なんで


昨日まであたりまえに動いていたのに


どうして





でも





それでも



投げ出してしまいたくなる感情をひたすら押さえ込んで

涙をこらえて




簡単に自分に見切りをつけない

守られている事に気づくんだ

気付ける心を持つんだ





あの言葉を奥に持って

ゆっくりと

どんな形でも生きると誓った


あの日を思い出して




1年半ぶりに届いた彼女からの手紙には、
そう、書かれていた。

君は今も あの頃のように・・・・